最近読んだ本

最近読んだ本の感想

迷宮百年の睡魔
蝶

迷宮百年の睡魔(森 博嗣著)。

今感じている当たり前の意識を、疑ってしまうような、そんな斜め上の発想。
楽しませて頂きました。
イル・サン・ジャックで迷ってみたいｗ
物語に出てくる名前の語呂が好み。メグツシュカとか。

今は魂亡き、愛する人の器で鼓動を鳴らす僕。。。
この設定が結構エグくて好き･･
共に生きてるのに、貴方はいない。
愛する人を手に入れながら、死ぬまで求めるような･･
生に固執してないし前向きってわけでも後ろ向きでもないけど、
乾いた気持ちで生きてるよね。

なにもかも、死ぬまでの暇つぶし？

ロイディとミチルの言葉のやりとりが面白い。

ほんとは女王百年密室から続けて読めばよかったのですが、
５年ぐらい経ってしまったよ。



蝶（皆川博子著）。

心に錘を乗せられてしまった･･。
見てはいけないものを一緒に覗いてしまったような。
その暗澹たる幻想と狂気を美しく書いてしまうのが皆川文学でしょうか。
ほの暗く、退廃的な世界観かつ短編集で読みやすかったです。
読む人選びますね。


「空の色さえ」「蝶」「艀」「妙に清らの」「竜騎兵は近づけり」が印象に残りました。
「幻燈」は百合かいｗいいぞｗ←
「妙に清らの」の不貞行為による眼窩舐めプレイは子ども心にトラウマ？になりそうｗ

一番うわあ･･って思ったのは「竜騎兵（ドラゴネール）は近付けり」。
最初のチケットもぎり女の容姿で「！？」と不穏な空気を感じましたが、
それが２階に住まう男性達と似てるのが、意味ありげで。
青年が海の中へ･･･それを掴む２階に住まう男性たちの描写にゾッとしました。
お前らお化けだったんかｗ
それから最初の船の内部の話に戻り･･･
青年をバグパイプにしてて、２階に住まう男性達と演奏してて怖かった。
だって主人公の女の子が戦争の生き残りなのですよ。
現実を生きてる描写じゃなかった。。。
イっちゃったのかしら。

装丁も好みでした。

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